今回は、SonyのAPS-Cカメラ「ZV-E10」を紹介します。
こちらのカメラ、2021年9月に発売されたものとなるのですが、世界的な半導体不足を理由に3ヶ月後の12月3日、受注停止となってしまいました。
このように不遇のカメラでもあるのですが、 それがついに半年以上の沈黙を破り2022年6月、受注再開となりました!
それにより、生産停止中の際は一時16万円台まで高騰していた本製品も、受注再開後キットレンズとのセットでも8万円台と、かなり安くなっています。
このようなことからも、改めてZV-E10に注目している人は多いのではないでしょうか?
今回私も使ってみましたが、結論を先に言ってしまうと簡単な映像制作であれば これで十分ではないか!と思うくらいクオリティに満足できるものでした。
また、私は同じくSony製のα7Cやα7Ⅳも触っていますが、それらと比べてもいくつか明確な強みのある機体です。
ただ、反面流石にできないこと・弱点もありました。
ということで、以後ZV-E10の強みや弱み、そして全体を通じてどのような人に おすすめなのかについて紹介していきます。
ZV-E10の購入を検討中の人は、是非最後までご覧ください。
ZV-E10の強みとは?
それでは、まず最初に使ったからこそ分かったZV-E10の強みを紹介します。
主に取り上げたい内容は、2点となります。
- 軽量コンパクトであること
- その価格
それでは、軽量コンパクトな点から紹介しましょう。
強み1:軽量コンパクトであること
ZV-E10はバッテリー・メモリーカード込みで本体重量343gとなります。
また、キットレンズは16-50mm F3.5-5.6 OSSとなり、 レンズ単体で約116gしかありません。
ということで、ボディとレンズを合わせても500gにもなりません。
この軽さは圧倒的な強みとなります。
フルサイズミラーレスですが、手ブレ補正を搭載した最軽量カメラα7Cは バッテリー・メモリーカード込みで約509gとなります。
もちろんこれはレンズを含みません。
ということで、これにレンズを加えると大体1kg近くになってしまいます。
それが、ZV-E10であればレンズ込みで500gを切るわけです。
重さからも分かる通り、本カメラはとても小さくもあります。
よって、大概のカバンには入れられます。
どこにでも連れて行けるお手軽カメラなのです。
尚、小さいことで得られるメリットは、それだけではありません。
例えば、このようなジンバルに載せた場合も、 カメラ自体が軽いので運用がとても楽です。
綺麗な旅行動画やVlog撮影をしたい場合、ジンバル運用は必須です。
ただ、重たいカメラとレンズの組み合わせだと、大きなジンバルが必要になり カメラ・レンズと合わせて総重量3kg近くなんてこともざらです。
それがZV-E10なら、キットレンズと合わせても450gほどですので軽いジンバルなら総重量1kgにもなりません。
これであれば常時手持ち撮影も可能というものです。
軽量だからこそジンバル運用もガンガンいける点、大きなメリットでしょう。
強み2:ZV-E10の価格
二つ目の強みとして紹介したいのが、その価格となります。
冒頭でもお伝えした通り、ZV-E10はキットレンズとのセットでも8万円台です。
カメラの購入を検討したことのある人なら分かると思いますが、 これは破格の金額となります。
良いカメラって本当に高いんですよね。
例えは、こちらのα7Cならボディ単体で最安でも22万円程度。
α7Ⅳだとボディ単体で29万円ほどとなります。
撮影するならレンズも必要であるため、これに+10万円はかかってしまいます。
対してZV-E10なら8万円台です!価格優位性は圧倒的ですよね。
もちろん、ZV-E10とα7Cやα7Ⅳには機能面で大きな違いがあります。
一番の違いは、こちらのセンサーサイズ。
ご覧の通りZV-E10の方がセンサーが小さいこと、分かると思います。
ZV-E10はセンサーサイズがAPS-Cサイズ、α7C・α7Ⅳはフルサイズとなります。
センサーサイズが大きい方が、光を取り込めるため暗所に強かったり ボケ味を強くできるメリットがあります。
ただ、こちらの作例をご覧いただければ分かる通り、ZV-E10でも十分に綺麗です。
また、こちらはiPhone xs maxで撮影した動画となります。
APS-Cはフルサイズと比較すればセンサーサイズは小さいですが、 iPhoneと比べれば圧倒的に大きいです。
ということで、夜間のノイズ感もAPS-CのZV-E10の方が少なく綺麗なのが 分かると思います。
ZV-E10の弱点
と、ここまで紹介した通りZV-E10はとても魅力的なカメラです。
ただ、なんでもできる万能カメラではありません。
機能を制限しているからこそ、小さく・安くできているとも言えます。
ということで、次よりZV-E10のイマイチな点を紹介していきます。
ファインダーがない
まず一つ目は、EVF・電子ビューファインダーがないこと。
カメラでよく見る軍艦部分や
α7Cのように機体左側にあるファインダーがZV-E10にはありません。
そのため、ファインダーを覗き込んで写真を撮りたい!という人には向きません。
ただ、スマホで動画や写真を撮る時、ファインダーは使っていないですよね。
SonyはZV-E10をVLOGCAMと銘打って売り出しています。
スマホよりも質の高いVLOGを撮りたい!と思っている人に向けた商品なのです。
そう考えると、ファインダーを取り除いて重量を軽くした方がVLOGニーズには応えられるだろうとSonyは考えて取っ払ったのだと思います。
ということで、ファインダーがないことはマイナスではあるものの本商品を購入検討されている層の皆様からすると、全く致命的ではないと言えます。
バッテリーが小さい
さて、二つ目のイマイチな点ですが、それはバッテリーが小さいことです。
先ほどのα7Cに対してZV-E10のバッテリーは、このようにとても小さいです。
これは軽量化という利点につながるものの、反面容量の小ささにも繋がります。
その結果、α7Cと比べても早々にバッテリー残量が無くなっていくのです。
体感ですが、ZV-E10を2時間使ってバッテリー残量が20%ほどになりました。
これは気温などの外部環境や、撮影はしていなくてもメニュー系の操作だけで 消費されていくものです。
半日程度の撮影であればバッテリー1つでも良いかもしれませんが、レジャーやVLOGで1日中撮影したいなら、もう一つは予備を購入しておきましょう。
または、ZV-E10はUSB Type-Cで充電もできますので、休憩中などの際に モバイルバッテリーから充電するでも良いかもしれません。
ZV-E10の地味なメリット・デメリット
総括に入る前に、先ほど挙げた内容よりは地味ですが 小さな良い点・悪い点を紹介します。
地味ですがキットレンズなどのSony純正レンズなら使えるズームレバーは右手だけで操作できるので便利です。
メニュー画面から設定できるデジタルズームと組み合わせると、キットレンズでもここまでズームできます。
旅の最中、咄嗟に「あと一歩寄りたい」といった瞬間、頼りになるはずです。
その他にも手前にフォーカスが合う商品レビューモードや、 美肌モードがあり、これらを重宝する人もいると思います。
反面、キットレンズは9年前のものだったり、 もっと良いカメラを使ったことがある人なら、ダイヤルやボタン系が少ないなどの不満も出てくるカメラだと思います。
ただ、それもお安く手に取ってほしいというSonyの狙いなのでしょう。
ZV-E10の総括
ということで、カメラ好きが複数台目として買う機体というよりは、 スマホ撮影からワンランクレベルアップしたい!と思っている旅行好きの人、 VLOG撮影をしている人向けのカメラだと思いました。
軽量コンパクト&レンズ込みで8万円台は、本当に破格だと思います。
皆様もZV-E10、試されてみては如何でしょうか?
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